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Vol.97「徳は孤ならず・・・」
【 コラム 】 2024.12.11
学びの応援コラム
楜 澤 晴 樹
令和6年12月11日
NO.97 「徳は孤ならず・・・」 |
去る12月6日、時々ゴルフでご一緒させていただいているOさんが88歳の誕生日を迎えた。風邪を引いても寝込んだことがないというOさんは、本当にお元気でゴルフの達人でもあられる。米寿を迎えるまでに、何と age shoot(エージシュート;年齢以下のスコアを出すこと)を55回も達成されている。
温厚で誰にも温かく接してくださるので、私のような未熟ゴルファーでも気持ちよく一緒にラウンドさせてもらっている。
〇 米寿のお祝いコンペをしよう!
家内の発案と企画により、誕生日当日、米寿の祝賀を兼ねて馴染みの8人でゴルフコンペを行うことになった。そして表彰式前に祝賀会を行って記念品を贈ることにした。何にするか家内と思案する中で、私のつぶやきも採用され、ゴルフグッズのプレゼントとは別に、短冊の書を額入りにしてお上げすることに決定。
写真はその短冊である。
〇 込めた想い
「徳不孤必有隣」(徳は孤ならず、必ず隣有り)
これは孔子の言葉で、論語(里仁第四の25)にある。徳の高い人は多くの人々から信頼され、慕われて孤立することはないといった意だが、よって、人徳というものは周囲の者も惹き付け感化していくことになると拡大解釈もできる。
Oさんとご一緒させていただくと、ショットの良し悪しを超えて本当に心地よいゴルフができる。家内と記念品の書にする文言を検討していた際、最初はご長寿を祝う漢詩や和歌などを考えていたが、家内から、「何か人徳のすばらしさを表す言葉を」という注文があり、選定したのがこの論語であった。
私がこの言葉に出合ったのは信大附属長野中でのこと。教官室前の廊下に、それを揮毫した色紙が掲げられていた。過日同校の職員研修に招かれてお話に伺った折も、そこに大事に掲げられていた。教師がその力量や人間性を磨くことが、多くの同僚や子どもたちの輝きにつながっていくことを示唆する教えとしてずっと生き続けてほしい。
〇 Oさんの謝辞
祝賀会の終わりにOさんから一言いただいた。私たちへの感謝に加えて、健康に産み育ててくれたご両親への感謝を熱く語られるOさんに、またまた魅了された。